★新左翼ーブントの歴史 ★ブント・新左翼/ペンネーム(本名)/本名Chronicle(3・3更新)
新左翼ーブントの歴史1945~1957前史 新左翼ーブントの歴史1958~1960 新左翼ーブントの歴史1961~1965
新左翼ーブントの歴史1966~1968 新左翼ーブントの歴史1969 新左翼ーブントの歴史1970~1972
新左翼ーブントの歴史1973~1980 新左翼ーブントの歴史1981~1990 新左翼ーブントの歴史1991~2000
新左翼ーブントの歴史2001~2019 新左翼ーブントの歴史2020~(3・8更新)
★共産主義者同盟文献リスト
重信房子さんは、日本赤軍としてパレスチナ解放闘争と共闘し、2000年に逮捕され獄中22年を経て、2022年5月28日に出獄された。本書はその獄中で執筆された約470ページ膨大な力作です。
昨年10月7日パレスチナ解放勢力のイスラエルへの反撃―アルアクサの氾濫作戦以降、膨大なパレスチナ(イスラエル)問題の書籍、雑誌、文書が書店、WEBに氾濫しています。
多くは学者、評論家の歴史書、研究書、評論です。これはこれで意義はありますが、『パレスチナ解放闘争史』は「パレスチナ解放の担い手たちを辿って」、
強いて言えば新左翼としてのスタンスから書かれています。
パレスチナでも、我々と同時代の新左翼―PFLP等の苦闘があります。他国の事として考えず、我々の課題として、ぜひ読んで頂きたいです。
「本書の中では、パレスチナ解放闘争とアラブ諸国との関係を多く記しています。「・・国際情勢に連動する「アラブの中でのパレスチナ解放闘争」というアングルから、
パレスチナ解放の担い手たちを辿っています。
アラブの政治と不可分のパレスチナ、それが私自身が活動し、暮らしてきた実感でもあるからです」
第1章アラブ民族主義運動とパレスチナーサンクス・ピコ密約、バルフォア宣言の中でから始まり、1916年から2024年現在までの「パレスチナ解放闘争」が記されています。
アラブ民族主義運動の結果として、現在アラブー中東は、イギリス、フランス、イタリアの植民地支配を脱しサウジアラビア、エジプト、イラク、シリア、イラク、ヨルダン等々と
イスラエル、パレスチナ(自治政府)を含めて29ヵ国で国家独立を勝ちとっている。「国家独立」は、王政、イスラム主義、アラブ社会主義に一端は結果しました。
その中で60年代末に、第3インター系の「共産党」では無く、ファタハ、PFLP、PLO等が登場しました(第4章パレスチナ解放勢力の登場)
その後、中東戦争、オスロ合意、東欧・ソ連の崩壊を経て、21世紀に入ってもPFLP等の苦闘は継続します。そして間確紆余曲折を経ます。
「パレスチナ解放闘史」は、パレスチナ解放勢力をただ支持、賛美するのではなく、PLO、パレスチナ自治政府(PA)の問題も記されています。
ただし、「批判」に終始しては居ないと思いますし、他方でイスラム主義勢力を支持一般では無いです。これらは、日本赤軍―重信房子さんの闘いの総括でもあると思います。
現在、ハマース等「民族解放・イスラム主義」が主要になっていますが、「民族解放・社会主義」を掲げるPFLP等の苦闘もあります。
最後の第20章反占領―パレスチナ統一を全人民と共に・・では、「国際連帯行動は、六〇年代から七〇年代「国際主義」の名において、
世界が国境を越え変革のために相互に分かち合い助け合った時代の経験を継承している。・・・・国際連帯は重要である。
シオニズムと帝国主義支配に抗した良心の闘いの砦であったパレスチナ解放と革命がジェノサイドの犠牲の中から世界の良心に呼びかけている」と記されています。
全20章、約470ページの膨大な量と活字の小ささは読破に困難ですが、ぜひ若者・学生活動家に読んで欲しいです。
重信房子さん、故奥平、故安田さん、岡本さん、そして故和光晴生さん達は20歳代でパレスチナに飛翔しています。私と同年齢の西川純は、熊本刑務所で無期懲役です。「ここがロドスだ、ここで跳べ」
パレスチナ解放闘争史の年表1892年ー2024年(1月17日更新)